公開日:2025.07.11 最終更新日:2026.03.03

副業人材を活用するメリットとは?募集方法・導入手順を解説

副業人材を活用するメリットとは?募集方法・導入手順を解説

自社に不足しているスキルやリソースを補いたい際は、「副業人材」の活用がおすすめです。正社員やフルタイムの業務委託にこだわらず、必要なタイミングで必要なスキルを持つ人材を採用できるのが、副業人材の大きなメリットです。

本記事では、副業人材を採用するメリットや導入時の注意点、実際に導入した企業の事例を紹介します。新しい人材活用の手段として、副業人材の採用を検討している企業担当者は、ぜひ参考にしてください。

副業人材とは?

パソコンで仕事をしながらスマホで電話する女性の画像

副業人材とは、本業を持ちながら、他の企業でも業務に従事する人材を指します。多くの場合は、自身のスキルや経験を活かし、業務委託などの形で企業と関わるのが一般的です。

企業としては、正社員採用と比べて、必要なタイミングで専門分野に特化したプロ人材を活用できる点が大きなメリットです。ただし、導入にあたっては、業務範囲や契約条件を明確にし、成果に対する期待値をすり合わせておくことが大切です。

近年は、副業を解禁する企業が増加しており、優秀な人材とのマッチング機会も広がっています。自社の課題やプロジェクトに合った副業人材を柔軟に活用することで、新たな解決策を見つけやすくなるでしょう。

副業・複業・兼業の違い

「副業」「複業」「兼業」は、似ているようで意味合いが異なる言葉です。企業として人材を活用する場合も、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。

 

定義

特徴

具体例

副業

本業の収入を補う目的で、空いた時間に別の仕事をするスタイル

本業が主軸の仕事で、副業はサブの仕事

会社員+夜はライター業  

複業

複数の仕事をどちらも本業として成り立たせている働き方

すべてが主軸の仕事で、複数業務を並行して行う

平日はデザイナー、週末はフォトグラファー

兼業

異なる業種の仕事を掛け持つスタイル

異業種での組み合わせ

農業と会社勤め         

「複業」や「兼業」の単語は募集時に使われないことも多く、実務上は「副業」に集約されるケースもあります。しかし、混同を避けるためにも、募集文や要項の中で適切な言葉を使い分けることが、マッチング精度を高めるポイントとなります。

副業人材採用を支援する補助金制度

副業人材を活用したいと考えていても、初期コストや社内調整のハードルを懸念する企業も少なくありません。企業を支援するため、一部自治体では、副業人材の採用に活用できる補助金制度を設けています。

例えば、神奈川県では、補助上限額50万円の制度を用意しており、副業人材を活用した課題解決型のプロジェクトに対し、採用活動費や報酬の一部を補助しています。対象となるのは、新規事業の立ち上げや販路拡大、生産性向上などです。

補助金を活用すれば、副業人材の導入が初めての企業でも、費用面のリスクを抑えながらチャレンジしやすくなります。なお、補助の対象条件や申請方法は自治体ごとに異なるため、事前に各自治体の公式サイトなどで詳細を確認しましょう。

▼参考:副業・兼業人材の活用に取り組む、中小企業者向けの補助金の公募を開始します!

副業人材の活用場面

握手を交わすスーツの男性と女性の画像

副業人材は、正社員の代替や補助という位置付けだけではなく、さまざまな形で業務をサポートしてもらうことができます。ここでは、具体的な活用場面を4つ紹介します。

特定の業務を定期的に依頼する

副業人材は、サムネイル画像の作成や記事執筆、SNS運用など、毎月一定の業務量が発生するタスクの依頼に適しています。業務マニュアルや進行フローを整えておけば、社内リソースを割かずに安定した運用が可能です。

業務委託契約での依頼となるため、外注よりも密なコミュニケーションを取りやすく、継続的な改善や細かいすり合わせもしやすい点が特徴です。

アウトソーシングを前提とした対応ではなく、社内と連携しながら進めたい業務領域において、副業人材の活用が適しているでしょう。

特定のプロジェクトを依頼する

副業人材は、新規事業の立ち上げやWebサイトのリニューアル、広告運用など、一定期間のプロジェクトに関わってもらう場面でも活用されています。

社内に十分なノウハウがない領域でも、専門スキルを持つ副業人材がいれば、スピード感を持って企画を前に進めることが可能です。

あらかじめプロジェクトの期間やゴールが定まっていれば、予算や稼働の見通しが立てやすく、導入ハードルも比較的低くなります。進行管理や企画相談といったやり取りも外注より柔軟で、社内外の連携がしやすい点もメリットです。

自社のサポーターとして活動してもらう

副業人材を、社外アドバイザーや壁打ち相手として迎えるケースもあります。業務の実行者としてではなく、一定の距離感を保ちながら、チームの意思決定や方向性確認をサポートしてもらう形式です。

定期的な1on1やミーティング、Slackでのアドバイスなど、関与の仕方は柔軟に設計でき、必要なときに知見を取り入れられるのが特徴です。

自社だけでは得にくい視点や客観的なフィードバックを得られるほか、人材育成やナレッジ共有にもつながり、組織づくりにも貢献してくれます。

休職者の代理として依頼する

副業人材は、育休・産休・病気療養などで、一時的に不在となったポジションをカバーする役割でも活用できます。業務の内容や必要なスキルが明確な分、引き継ぎや稼働期間の調整がしやすく、業務の空白を最小限に抑えられます。

即戦力となる人材を短期間で確保できるため、社内の空きリソースが不足している場合や、採用活動に時間やコストをかけづらい状況でも対応可能です。必要な期間だけ契約を結べるため、双方にとって負担の少ない形での稼働が実現できます。

副業人材を活用するメリット

メリットの画像

副業人材の活用は、単なる人手不足の補完にとどまりません。業務のスピードや質を高める選択肢としても注目されています。ここでは、代表的な3つのメリットを紹介します。

必要なときに必要なスキルを導入できる

副業人材は、「この業務だけ今すぐ対応してほしい」といったピンポイントのニーズに対応できます。特定の課題に対して、必要なスキルセットを持つ人材を短期間で導入できるため、スピーディーな課題解決につながります。

短期集中での業務や突発的な依頼にも柔軟に対応でき、プロジェクトの遅延や品質の低下を防ぐうえでも効果的です。また、社内に知見のない領域でも、副業人材の力を借りることで、必要な分だけ人手やスキルを補えます。

人件費や採用コストを抑えられる

副業人材はフルタイム勤務を前提とせず、稼働時間が限定されているため、人件費を抑えやすい傾向にあります。社会保険や交通費、設備費など、間接的なコストが発生しにくい点も大きなメリットです。

また、採用にかかる求人掲載費や面接・選考の工数も最小限に抑えられ、必要なときに素早く戦力を確保できます。成果や相性を見ながら契約を調整できるため、リスクを抑えつつ、段階的に活用範囲を広げることも可能です。

社外のノウハウや視点を取り入れられる

副業人材の多くは、本業として他社での業務経験を積んでいるため、自社にはないノウハウや視点を共有してもらえます。

特に、同じメンバーで長年運営されているチームや、中途採用が少ない企業など、思考が固定化しやすい環境においては、新しい刺激となり、チームの活性化にもつながります。

他社事例をもとにした改善提案や、最新のツール・手法の紹介を受けられるケースもあり、現場の質を底上げする効果も期待できるでしょう。

また、社内の人間関係や立場に縛られない立場からのフィードバックが、意思決定や戦略の見直しに役立つ場面も少なくありません。

副業人材を活用する際の注意点

注意事項という文字が書かれたブロックの画像

副業人材は柔軟な働き方ができる一方で、社内メンバーとは異なる前提で働いているからこそ、気をつけるべき点もあります。ここでは、副業人材を受け入れるうえで押さえておきたい注意点をお伝えします。

依頼できる業務量・稼働時間に限りがある

副業人材は本業を持っており、稼働時間には限りがあります。そのため、大量の業務をまとめて任せることや、急な稼働を期待するのは現実的ではありません。

稼働可能な時間帯は、平日夜間や土日に偏ることが多く、打ち合わせの時間調整が必要になるケースもあります。また、基本的にリモートでのやり取りになるため、進行管理や連絡手段などの体制を整えておくことが重要です。

事前に業務量や稼働時間をすり合わせておくことで、認識のズレやトラブルを防ぎやすくなります。

コミットメントに期待しすぎない

副業人材は、本業の合間を縫って働いているため、社員と同じレベルの関与や熱量を前提にするとミスマッチが起きやすくなります。稼働時間や責任範囲をあらかじめ明確にし、期待値を調整したうえで依頼することが大切です。

一方で、業務パートナーとしての信頼関係を築く姿勢は欠かせません。誠実な対応や丁寧なフィードバックを意識することで、お互いにとってよい関係性を保ちながら業務を進められます。

信頼関係を築くためのフォロー体制が必要になる

副業人材は、社内メンバーと比べて関わる時間が短くなりやすいため、適切な情報共有や進捗確認の仕組みが欠かせません。週次ミーティングの実施や、チャットでのこまめなやり取りなど、無理のない範囲で継続的な接点を持つことが、信頼関係を築く土台になります。

また、副業人材のこれまでの経験や得意分野を理解し、任せる業務の範囲を明確にすることで、安心して力を発揮してもらいやすくなります。「外部だから」と距離を置かず、チームの一員として迎える姿勢が、継続的な関係構築につながります。

情報漏洩に注意する

副業人材は、他の企業とも関わっている可能性があるため、情報の取り扱いには十分な配慮が必要です。業務開始前にはNDA(秘密保持契約)を締結し、共有する情報の範囲や管理方法を明確にしておきましょう。

また、チャットツールやドキュメント共有ツールのアクセス権限も、業務内容に応じて適切に設定することが重要です。

さらに、業務委託契約書にも情報管理に関する条項(守秘義務、返却義務、違反時の対応など)を盛り込んでおくことで、万が一のリスクにも備えやすくなります。

副業人材を募集する方法

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副業人材を採用するには、目的や業務内容に合わせて、最適な募集手法を選ぶことがポイントです。クラウドソーシングやマッチングサービス、自社発信など、さまざまな方法があるため、それぞれの特徴を理解し、自社に合った形で進めていきましょう。

クラウドソーシングを利用する

クラウドソーシングは、副業人材やフリーランスに仕事を発注できるサービスで、特に短期的・スポット的な副業案件に向いています。業務内容や条件を掲載するだけで、興味を持った人材から応募を受けられるため、スピーディーに募集を進めることが可能です。

特に、ライティングやデザイン、マーケティング支援など、在宅で完結する業務の募集に適しており、初めて副業人材を活用する企業にも使いやすい手法です。一方で、候補者の質や実績は自社で見極める必要があるため、発注前の確認やトライアル導入が効果的です。

副業向けマッチングサービスを使う

副業向けマッチングサービスは、スキルや働き方の希望をもとに、企業と副業人材をつなぐサービスです。一定の経験を積んだ人材が登録しているケースが多く、条件に合った人材と出会いやすいのが特徴です。

エージェントを通じたサポートも受けられることがあるため、初めて副業人材を募集する企業でも安心して導入しやすいのがメリットです。ITやマーケティング、バックオフィス系など専門性が求められる業務でも、即戦力人材にアプローチできます。

自社サイトやSNSで直接募集する

自社のWebサイトやSNSを使って副業人材を募集する方法もあります。採用ページに副業ポジションの募集要項を掲載したり、X(旧Twitter)やLinkedInなどを通じて告知したりすることで、自社に関心のある層へアプローチできます。

また、会社の雰囲気やビジョンに共感して応募してくれるケースも多いため、価値観のマッチが期待できるのも特徴です。発信力のある企業や、すでにファン層がいる企業にとっては、比較的コストをかけずに人材を集められる手法といえるでしょう。

知人や自社社員から紹介してもらう

信頼できる人からの紹介は、副業人材の募集においても有効な手段です。知人の紹介や、自社社員のつながりから副業可能な人材を紹介してもらうことで、マッチングの精度が高まりやすくなります。

また、退職者に声をかけて、業務委託として関わってもらう方法もあります。業務への理解や経験がある分、導入後の立ち上がりが早く、プロジェクトの即戦力として期待できます。

副業人材を導入するまでの手順

ステップを表した図と人々の画像

副業人材を活用するには、いきなり募集を始めるのではなく、事前準備や稼働後の対応も含めた一連のステップを丁寧に踏むことが大切です。ここでは、導入までの基本的な流れを紹介します。

自社の目的と課題を洗い出す

副業人材を導入する際は、まず「なぜ活用したいのか」「どんな課題を解決したいのか」を明確にしましょう。業務のボトルネックや、社内に不足しているスキル領域を具体的に洗い出すことで、依頼内容や人材要件が定まりやすくなります。

単なる人手不足の補填ではなく、外部の力を借りてどんな成果を目指したいのかを整理しておくと、その後のプロセスもスムーズに進められます。

副業人材に依頼したい業務の内容・条件を整理する

副業人材の募集を開始する前に、依頼したい業務の内容やゴール、求めるスキルセットなどを具体的に整理しておくことが大切です。あわせて、稼働時間や頻度、希望する連絡手段など、働き方に関する条件も明示しておくとミスマッチを防げます。

初めて副業人材を活用する場合は、「1件のみの依頼から始める」「課題テストを設ける」など、スモールスタートで導入すると安心です。

業務前に役割やゴールを共有する

契約や稼働開始前には、業務の範囲や役割、求める成果のイメージをあらかじめ共有しておく必要があります。業務開始時点での認識のズレが、稼働後のトラブルにつながりやすいため、丁寧なすり合わせが欠かせません。

あわせて、守秘義務や情報管理ルールも確認し、業務委託契約書に明確に記載しておくことで、トラブルの防止につながります。

稼働後も情報共有とフィードバックを意識する

副業人材が安心してパフォーマンスを発揮できるよう、稼働開始後も継続的な情報共有やコミュニケーションの工夫が求められます。定期的なミーティングやチャットでのやり取りを通じて、業務の方向性や関係性をすり合わせ続けることがポイントです。

進捗や成果に対するフィードバックを行うと同時に、必要に応じてサポートや相談の場を設けることも大切です。一方的に依頼して終わりではなく、必要に応じて伴走・フォローする意識が、よりよい成果につながります。

【企業の導入事例】副業人材の活用事例

成功事例という文字が書かれたリングノートの画像

ここでは、実際に副業人材を導入している企業の事例を紹介します。どのような目的で活用し、どんな成果や効果が得られたのかを知ることで、自社で導入する際の参考にしてみてください。

株式会社SHIFT AI:新規事業の立ち上げ時に副業人材を採用

IT×教育領域で事業を展開する株式会社SHIFT AIでは、事業拡大に伴い、複数の新規事業を立ち上げていく中で、限られたリソースのなかでもスピード感を持って動ける体制が求められていました。

特に、70種類以上あるポジションのうち、事業開発領域においては高いスキルと実行力を兼ね備えた人材が必要とされ、正社員採用だけでなく、副業人材の活用も視野に入れるようになったといいます。

導入当初は、業務委託という形に不安もあったものの、副業人材との事前のすり合わせや、小さく始めて関係性を構築していく運用により、信頼できるパートナーとしてチームに馴染んでいったとのこと。

社内リソースだけではカバーしきれなかった業務を、即戦力人材が担うことで、事業の立ち上げスピードも加速しました。

BizteX株式会社:特定の分野で強みを持つ副業人材を採用

業務効率化のSaaSプロダクトを展開するBizteX株式会社では、既存メンバーがフルスタックで業務を担っていた一方で、特定領域の保守・運用業務に課題を感じていました。

限られた人員で全体をカバーし続けるのは難しく、サービス品質の維持・向上のためにも、特定の分野に強みを持つ副業人材を迎えることで、体制を補完する方針に転換。

採用時に重視していたのは、スキル以上に「HRT(謙虚・尊敬・信頼)」の考え方を体現する人柄とのこと。信頼関係を築ける副業人材とチームを組むことで、安心して業務を任せられる環境が整ったといいます。

結果として、社内メンバーの負荷分散や専門性の強化につながり、チーム全体のパフォーマンス向上にも寄与しました。

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エンジニア・マーケター・営業・デザイナーなど、各分野で実務経験を積んだプロ人材が多数登録しており、事業拡大に伴うスポット的な依頼や、新規プロジェクト立ち上げ時のリソース確保など、柔軟な活用が可能です。

また、業務委託だけでなく、将来的な正社員登用を見据えた採用にも対応しています。料金体系やサポート体制も充実しており、自社のニーズに合った方法で導入できるのも魅力の1つです。

副業人材の採用を前向きに進めたい企業は、ぜひSOKUDANの利用を検討してみてください。

まとめ

副業人材の活用は、自社に不足しているスキルやリソースを補いながら、柔軟な体制を築く手段として有効です。導入時には、目的や課題を整理したうえで、業務内容・役割の共有や情報連携の体制を整えておくことが大切です。

特に、スピード感や専門性が求められる場面では、副業人材が持つ知見を取り入れることで新たな視点が生まれ、チーム全体の活性化にもつながります。自社の状況に合わせて、副業人材をぜひ取り入れてみてください。

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笹まい

この記事を書いた人

笹まい

フリーランスライター

専門商社などで営業職・営業アシスタントの経験を積んだ後、副業からライター活動をスタート。現在はフリーランスライターとして活動中です。私自身働き方に悩んだ経験を活かして、読者のみなさまにとってベストな働き方を見つけるヒントになるような記事をお届けします。

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