AI人材の採用はハードルが高い

多くの企業が、AI人材の採用に難しさを感じています。特に、どの職種を、どのレベルで、何のために採用するのかが曖昧なまま、募集を始めているケースは少なくありません。
実際に、DXに取り組む企業の85.5%が、DXを推進する人材の「量」が不足していると回答しています。AI関連人材についても、多くの人材種別で半数以上の企業が不足を感じています。
必要なスキルを把握できていない
同調査では、DXに取り組む企業の52.8%が、DX推進に必要なスキルを把握できていないと回答しています。さらに、人材の「質」が「大幅に不足している」と答えた割合は、必要なスキルを把握している企業で40.6%、把握できていない企業では64.0%でした。
求める人材像を明確にできていない企業ほど、人材不足を強く感じる傾向があります。必要なスキルが曖昧なままでは、候補者が自社に合うか判断しにくく、「良い人がいない」と感じやすくなります。
AI人材を採用する際は、まず社内で必要な役割やスキルを整理することが重要です。
「AI人材」という言葉が指す範囲が広い
ひと口にAI人材といっても、役割はさまざまです。LLM(大規模言語モデル)を使ってシステムを開発する人もいれば、データを分析して経営判断を支える人、AIを活用したプロダクトを企画する人もいます。
実際に、AIに関わる仕事はエンジニア以外にも広がっています。リクルートエージェントのAI関連求人は、2024年度に2017年度比で、エンジニア系職種が約6.6倍、営業・企画・管理部門などの非エンジニア系職種も約2.5倍に増えました。
AI人材という言葉の範囲が広いため、経営層・事業部・人事がそれぞれ異なる人物像を思い浮かべたまま、採用を進めてしまうことがあります。こうした認識のズレが、次に挙げるような採用現場の混乱につながります。
▼参考:AI関連求人は2017年度比で約6.6倍に拡大|株式会社インディードリクルートパートナーズ
採用現場で起きやすいズレ
AI人材の採用が進まない企業では、次のようなズレがよく見られます。
- 事業側の要望が「AIで何かしたい」で止まり、集まる候補者の人物像がばらける
- 求めるレベルが言語化されず、どの技術をどの深さまで必要とするのかがわからない
- 現場のエンジニアと候補者の議論がかみ合わず、面接官ごとに評価が分かれる
- 条件や仕事の魅力を十分に伝えられず、内定辞退が続く
一見すると別々の問題ですが、根本には「求める人物像が明確になっていない」という共通点があります。人物像が曖昧なままでは、候補者がばらけ、評価基準も揺れ、採用後の役割まで不明確になりかねません。
こうした状況を防ぐには、まず「AI人材」を職種ごとに分けて捉え直すことが重要です。
AI人材の主な5職種と役割

AI人材とは、AIを活用したシステム開発やデータ分析、AI活用の設計などを担う人材です。ここでは、採用ニーズの高い5つの職種に分けて、役割と担当領域を整理します。
| 職種 | 役割 | 担う領域 |
| 生成AIエンジニア | 生成AIを業務で使える仕組みにする | 実装 |
| 機械学習エンジニア | AIモデルを開発し、本番環境で安定して動かす | 実装 |
| データサイエンティスト | データを分析し、意思決定を支える | 分析 |
| AIコンサルタント | AIをどこで、どう活用するかを設計する | 提案 |
| AIプロダクトマネージャー | AIプロダクトの価値を高める | 設計 |
生成AIエンジニア
生成AIエンジニアは、ChatGPTなどのLLMを活用したアプリやシステムを開発する職種です。プロンプト設計やRAG(社内文書などを検索してLLMに回答させる仕組み)の構築、AIエージェントの開発に加え、出力の評価や運用の仕組みづくりも担います。
特に、社内文書の検索や顧客対応の自動化など、生成AIを業務に組み込みたい企業でニーズが高い職種です。機械学習エンジニアと近い部分もありますが、研究よりもプロダクトへの実装を重視する職種と考えるとわかりやすいでしょう。
技術の変化が速いため、採用では職歴の長さだけでなく、新しい手法を自ら試し、適切に判断できるかを重視することが大切です。
機械学習エンジニア
機械学習エンジニアは、データをもとに予測・分類モデルを開発し、本番システムに組み込む職種です。モデル開発だけでなく、学習パイプラインや推論基盤の構築、監視・再学習などの運用(MLOps)まで担います。
レコメンドや需要予測、画像認識、不正検知などを自社サービスに組み込みたい企業で、ニーズが高い職種です。データサイエンティストと混同されがちですが、本番環境で安定して動かすためのエンジニアリング力が求められる点に違いがあります。
採用では、「モデルを作れるか」だけでなく、「本番で安定して運用できるか」まで確認することが重要です。どこまで運用を任せるのかを明確にし、研究職出身の候補者とは運用面への期待値も事前にすり合わせましょう。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、統計や機械学習、データの可視化、仮説検証などを通じて、ビジネス課題をデータで解決する職種です。分析結果から、意思決定に役立つ示唆を導き出す役割を担います。
マーケティングや経営企画、プロダクトの改善など、データをもとに事業判断を行う場面で活躍します。
機械学習エンジニアが「モデルをシステムに組み込む人」だとすれば、データサイエンティストは「データを使ってビジネス課題を解く人」と考えるとわかりやすいでしょう。
採用では、単に「分析できる人」を求めるのか、「意思決定につながる分析ができる人」を求めるのかを明確にすることが重要です。後者であれば、分析力だけでなく、業務への理解や結果をわかりやすく伝える力も求められます。
AIコンサルタント
AIコンサルタントは、AI活用の戦略を立て、業務への組み込み方を提案・支援する職種です。AI技術の理解に加え、業務プロセスの把握や課題整理、投資判断の支援なども担います。
DXや業務改革を進める大手企業、コンサルティングファーム、SIerなどでニーズがあります。実装する人ではなく、「AIで何をするべきかを決める人」と考えると、ほかの職種との違いがわかりやすいでしょう。
採用では、深い実装力よりも、「AIでできること・できないこと」を見極める力が重要です。実装力をどこまで求めるかを明確にしたうえで、技術的な実現性を判断できるかも確認しましょう。
AIプロダクトマネージャー
AIプロダクトマネージャーは、AIを組み込んだプロダクトの企画や仕様設計、ロードマップ策定、リリース判断を担う職種です。技術チームと事業側の橋渡し役として、AI特有の不確実性を踏まえながらプロダクトを設計します。
自社プロダクトにAIを組み込むSaaS企業や、一般消費者向けのAIサービスを運営する企業などでニーズがあります。一般的なプロダクトマネージャー(PdM)との違いは、「精度が安定しない」「出力が一定ではない」といったAI特有の性質を前提に判断する点です。
採用では、AIプロダクトの経験を必須とするかをあらかじめ決めておくことが重要です。あわせて、不確実な状況でも検証を重ねながら、仕様や優先順位を判断できるかを確認しましょう。
目的から最初に検討する職種を決める

AI人材の5職種の違いを押さえたら、次は自社の目的に合わせて、どの職種から検討するかを決めます。
| やりたいこと | 最初に検討したい職種 |
| 社内文書の検索や問い合わせ対応をLLMで自動化したい | 生成AIエンジニア |
| 需要予測やレコメンド、不正検知を自社サービスに組み込みたい | 機械学習エンジニア |
| 施策や経営判断の根拠をデータで示したい | データサイエンティスト |
| AIをどの業務に使うべきか、まだ決まっていない | AIコンサルタント |
| 自社プロダクトにAI機能を組み込みたい | AIプロダクトマネージャー |
注意したいのは、やりたいことが決まっていない段階でエンジニアを採用することです。入社後に何を作るのかが決まらず、採用した人材が力を発揮できない可能性があります。
目的が固まっていない場合は、まず課題を整理し、AIの活用方針を決める役割から検討しましょう。
職種ごとに求められるスキル
職種がある程度決まったら、求めるスキルを具体化します。AI人材の採用では、技術力だけでなく、業務への理解や説明力といったソフトスキルも重要です。5職種ごとの主なスキルは次の通りです。
| 職種 | 技術スキル(必須) | 技術スキル(歓迎) | ソフトスキル(必須) |
| 生成AIエンジニア | ・Python・LLM API・プロンプト設計・RAG構築・ベクトル検索・LangChain、LlamaIndexなど | ・LLM出力の評価設計・セキュリティへの配慮・対象業務の理解 | ・新技術を検証・判断する力・ユースケースの提案力 |
| 機械学習エンジニア | ・機械学習の基礎・Python・PyTorchまたはTensorFlow・SQL・クラウド(AWS、GCP、Azure) | ・MLOps・CI/CD・ソフトウェアの設計・テスト・業務領域の知識 | ・運用を見据えた設計力・エンジニアチームとの連携力 |
| データサイエンティスト | ・統計学・SQL・PythonまたはR・仮説検証の実務経験・可視化(Tableauなど) | ・A/Bテストの設計・因果推論・ビジネス課題を分析課題に落とし込む力 | ・意思決定者への説明力・事業側との協業力 |
| AIコンサルタント | ・AI技術の全体像への理解・業務プロセス分析・提案設計・ドキュメント作成 | ・業界知識(金融、製造など)・大規模プロジェクトのマネジメント経験・エンジニアとの協業経験 | ・スコープを判断する力・クライアントとの合意形成力 |
| AIプロダクトマネージャー | ・PdMの基本スキル(要求定義、優先順位付け)・AI・機械学習の基礎理解・エンジニアとの技術的な対話力 | ・データをもとにした意思決定・UX設計・AIプロダクトのKPI設計経験 | ・不確実性を踏まえた設計力・事業と技術をつなぐ力 |
「必須」は入社後すぐに業務で使うスキル、「歓迎」は、あると立ち上がりが早くなるスキルとして整理すると、採用要件に落とし込みやすくなります。
できることで要件を書く
AI関連のツールは変化が速く、短期間で主流が入れ替わることもあります。そのため、求人票に特定のツール名だけを並べると、同じことができる別ツールの経験者を取りこぼす可能性があります。
例えば、「LangChainの経験3年以上」とするよりも、「社内文書を検索して回答する仕組みを構築し、回答精度を評価した経験」と書くほうが、求める人材像が明確になります。候補者も自分が条件に合うか判断しやすくなり、応募のミスマッチを減らせます。
ツール名は必須条件にせず、自社の技術環境を伝える情報として「歓迎要件」に添える程度にするとよいでしょう。
ソフトスキルは職種ごとに求めるものが違う
同じ「コミュニケーション力」でも、職種によって求める内容は異なります。
- データサイエンティスト:意思決定者への説明力
- AIコンサルタント:関係者との合意形成
- AIプロダクトマネージャー:事業と技術をつなぐ力
求人票に「コミュニケーション力がある方」とだけ書くと、面接官によって解釈が分かれ、評価基準も揃いません。「誰に、何を、どのように伝える力が必要か」まで具体化しておくことが重要です。
例えば、データサイエンティストなら、「分析結果を統計の知識がない事業責任者に説明し、施策の判断につなげられる」といった形で表せます。
AI人材の要件定義で整理すべき6つの観点

AI人材の採用要件は、入社後のミッションから逆算して決めることが重要です。よくあるのが、経営層が「AIで新しいことをしたい」と考え、事業部が「AIに強い人を採用してほしい」と依頼し、人事が「AIエンジニア」として求人を出すケースです。
このまま採用を進めると、候補者に具体的な業務を説明できず、面接官ごとに評価基準もばらつきます。採用できても、入社後に期待する役割とのズレが生じる可能性があります。
ここでは、求人票を作る前に、現場の担当者と整理しておきたい6つの観点を紹介します。
①目的
最初に決めるのは、何のためにAI人材を採用するのかという目的です。既存事業の改善や、新規事業の立ち上げ、研究開発など、目的によって求める人材は変わります。
例えば、既存事業の効率化が目的なら、社内業務を理解し、現場に仕組みを定着させられる人が向いています。一方、新規事業では、正解がないなかで仮説を立て、検証を進められる人が必要です。
目的が曖昧なままでは、採用すべき職種も決まりません。まずは事業目標と結びつけて、採用の目的を明確にしておきましょう。
②ミッション
ミッションとは、入社した人材に何を期待するのかを時間軸で示したものです。6か月後、1年後、2年後に、それぞれ何を達成してほしいかを具体的に決めます。
【生成AIエンジニアの場合】
- 6か月で社内問い合わせ対応のRAGを試作する
- 1年で全社展開する
- 2年で他部署の業務にも広げる
時間軸を示すことで、候補者も入社後の役割を具体的にイメージしやすくなります。
ミッションは、面接で自社の魅力を伝える材料にもなります。「入社後に何を実現できるのか」を具体的に示せれば、仕事の魅力も伝わりやすくなります。
③役割範囲
役割範囲では、入社した人材が組織のなかでどの立場を担うのかを決めます。自ら実務を担うのか、チームを率いるのか、事業部と開発部門の橋渡し役になるのかによって、求める経験は変わります。
例えば、社内にAIの専門人材がいない状態で採用する場合は、実務だけでなく、社内への説明や他部署との調整も必要です。そのため、技術力に加えて、周囲を巻き込みながら進める力も要件に含める必要があります。
役割範囲を明確にしておくことで、入社後の「思っていた仕事と違う」というミスマッチを防ぎやすくなります。
④必須・歓迎の切り分け
必須要件と歓迎要件の分け方は、応募できる候補者の数を左右します。求めるスキルをすべて必須にすると、条件を満たす人材がほとんどいなくなる可能性があります。もともと希少なAI人材では、特に注意が必要です。
判断の基準は、入社直後から業務で必要かどうかです。最初の半年で担当する業務に欠かせないスキルだけを必須とし、それ以外は歓迎要件に分けましょう。
迷った場合は、「このスキルがない候補者を、本当に不合格にするか」と考えるのがおすすです。不合格にしないのであれば、歓迎要件にするのが適切です。
⑤技術環境
技術環境では、入社後に使う開発言語やクラウド、データの規模、利用ツールなどを整理します。AI人材にとって、技術環境は仕事を選ぶうえで重要な判断材料です。
例えば、すでにクラウド上にデータ基盤が整っているのか、これからデータ収集から始めるのかで、求める経験は変わります。データが整っていない状態でモデル開発の経験者を採用しても、力を発揮するまでに時間がかかる可能性があります。
現状の技術環境は、できるだけ具体的に伝えましょう。整っていない部分がある場合は、それを整備することも入社後のミッションとして示しておくと、認識のズレを防ぎやすくなります。
⑥評価軸
評価軸では、どのような成果を出せば「活躍している」と判断するのかを決めます。AIの取り組みは成果が出るまでに時間がかかることもあるため、基準が曖昧だと、本人も周囲も成果を判断しにくくなります。
例えば、「モデルの精度」だけでなく、「業務での利用件数」や「削減できた作業時間」など、事業成果につながる指標も設定しましょう。高精度なモデルを作っても、実際の業務で使われなければ十分な成果とはいえません。
評価軸は入社前に候補者と共有し、期待する成果をすり合わせておくことが重要です。
また、採用要件を現場だけで決めると、技術要件に偏りやすくなります。人事が6つの観点を示し、現場の担当者が具体的な内容を整理することで、事業の目的と技術要件がつながった求人票を作りやすくなります。
AI人材採用の基本をまとめた「AI人材採用の教科書」を無料で配布しています。5職種のスキル早見表に加え、求人票を作る前に現場の担当者と確認できる「要件定義前に埋めたいチェックリスト」も収録しています。ぜひダウンロードしてご活用ください。
AI人材の見極めで確認すべきポイント

AI人材の選考では、職種を問わず「実績の具体性」「失敗経験」「説明力」の3点を確認します。そのうえで、職種ごとに評価するポイントを変えることが重要です。
実績を具体的に語れるか
AI人材を見極めるうえでは、「チームでモデルの精度を改善した」といった説明だけでなく、背景や取ったアプローチ、本人の担当範囲、結果まで具体的に話せるかを確認することが重要です。
職務経歴書にプロジェクト名だけが並んでいる場合は、本人がどこまで担ったのかを面接で掘り下げましょう。例えば、「そのプロジェクトで、あなたが選んだ手法と、選ばなかった手法を教えてください」と質問すると、判断の深さを確認できます。
チームの成果と自分の貢献を分けて説明できるかを見ることで、実際の役割や経験を把握しやすくなります。
うまくいかなかった経験を話せるか
成功談だけでなく、うまくいかなかった経験も確認しましょう。
AIの領域では、「思ったような精度が出ない」「PoC(概念実証)で止まり、本番運用に進まない」といったこともあります。そうした状況で、原因をどう分析し、次にどう活かしたのかを確認すると、課題への向き合い方が見えてきます。
面接では、「一番うまくいかなかったプロジェクトと、そこから学んだことを教えてください」と聞くとよいでしょう。
非エンジニアに説明できるか
特にデータサイエンティストやAIプロダクトマネージャー、AIコンサルタントは、事業側の意思決定者と話す機会が多いため、説明力が重要です。
面接では、「経営会議で説明する想定で、これまでの成果を話してください」と依頼してみましょう。専門用語に頼らず、相手が判断するために必要な情報をわかりやすく伝えられるかを確認できます。
技術力が高くても、社内で理解を得られなければAI活用は広がりません。説明力は、AI人材が成果を出すために欠かせない力といえます。
職種ごとの評価軸
共通の3点に加えて、職種ごとに評価軸を変えることも重要です。同じ面接官が同じ質問で全職種を評価すると、それぞれの職種で重視すべき力を見落とす可能性があります。特に確認したいポイントは次の通りです。
| 職種 | 特に見るポイント |
| 生成AIエンジニア | 実装の速さと、出力を評価・改善する力 |
| 機械学習エンジニア | 本番運用まで含めた経験 |
| データサイエンティスト | 分析結果をビジネスの言葉に置き換える力 |
| AIコンサルタント | AIでできること・できないことを見極める力 |
| AIプロダクトマネージャー | 不確実性を踏まえて判断する力 |
例えば、生成AIエンジニアなら、過去に作った仕組みの出力をどのように評価し、改善したのかを具体的に聞くことで、実装力と評価の考え方を確認できます。
あわせて、面接官がその職種を適切に評価できる知見を持っているかも確認しましょう。社内に適任者がいない場合は、業務委託の専門人材に技術面接への同席を依頼する方法もあります。
AI人材の採用チャネルの特徴と使い分け

AI人材の採用チャネルは1つに絞らず、職種や採用の緊急度、人材の希少性に応じて使い分けることが重要です。主な5つのチャネルの特徴は次の通りです。
| チャネル | 特徴 | 向いているケース | 留意点 |
| 求人媒体(正社員) | 長期的に中核を担う人材を採用する | カルチャーとの相性を重視したい、採用まで時間をかけられる | 希少な人材は転職市場に出にくく、媒体だけでは採用が難しい場合がある |
| ダイレクトリクルーティング | スキルや志向を見て、候補者に直接声をかける | 採用要件が明確になっている、AI人材を幅広く探したい | スカウト文面や初回面談の内容によって成果が左右される |
| 専門エージェント | AI・データ領域に詳しく、非公開の候補者にもアプローチできる | 採用要件の整理から相談したい、人事の工数を抑えたい | 費用がかかりやすく、要件が曖昧だと紹介につながりにくい |
| 業務委託・副業 | 業務の一部を切り出し、専門人材に参画してもらう | 希少な人材を早く確保したい、段階的にAI体制を作りたい | 機密情報の管理や社内調整が必要になる場合がある |
| リファラル | 社員の知人やコミュニティを通じて候補者と出会う | 信頼できる人材と出会いたい、特定領域の人脈がある | 候補者の数が限られるため、ほかの手段と併用しやすい |
緊急度と人材の希少性でチャネルを選ぶ
採用チャネルは、以下の観点を踏まえて選びます。
- 採用までのスピード
- 人材の希少性
- 費用
- 社内体制
- 雇用形態の柔軟性
どの条件を優先するかによって、適した組み合わせは変わります。
例えば、半年以内に中核メンバーを正社員で採用したい場合は、ダイレクトリクルーティングと専門エージェントを併用する方法があります。一方、来月から生成AIの検証を始めたい場合は、正社員採用を待たず、業務委託で専門人材を確保するほうが早く進められます。
また、社内の採用担当者が少なく、十分な工数をかけられない場合は、候補者の絞り込みまで任せられるチャネルを選ぶと負担を抑えられます。
業務委託で相性を確かめてから正社員採用を判断する
転職市場に出てこない希少なAI人材でも、業務委託であれば確保できる場合があります。本業を持ちながら専門性を活かしたい人や、独立して複数の企業を支援している人に、業務の一部を依頼する方法です。
また、一緒に仕事を進めるなかで、スキルや社風との相性を確認し、双方が希望すれば正社員化を相談する方法もあります。最初から正社員として採用するより、お互いの期待値のズレを確認しやすい点がメリットです。
一方、業務委託では、機密情報の扱いや切り出す業務の範囲を事前に決めておく必要があります。依頼する業務と期待する成果を明確にするためにも、前章までの要件定義を済ませておくことが重要です。
SOKUDANのAI人材採用支援

SOKUDAN(ソクダン)は、転職市場には出てこないAI時代の即戦力の業務委託人材と、最短60分で出会えるマッチングサービスです。LLMアプリ開発エンジニアやMLOpsエンジニア、AIコンサルタントなど、AI領域の専門人材が登録しています。
SOKUDANでは、ここまで紹介したAI人材採用の課題に対して、次のように対応しています。
| 採用の論点 | SOKUDANの対応 |
| 採用要件が固まっていない | 「AIで何ができるか」「どのようなスキルが必要か」が決まっていない段階から、担当者が採用要件の整理を支援 |
| 職種ごとの見極めが難しい | AIと人による二重スクリーニングで、条件に合う候補者を5名程度に絞って提案 |
| 複数の候補者を比べて選びたい | 絞り込まれた複数の候補者を同時に比較できる |
| 希少な人材に出会いたい | 実務経験5年以上が約6割。LLMアプリ開発エンジニア、MLエンジニア、MLOpsエンジニア、AIコンサルタント、AIプロダクトマネージャー、データサイエンティストなどが登録 |
| 選考スピードで他社に負けたくない | 候補者とのマッチングは最短60分、最短で翌週から稼働可能 |
| 人事の工数が足りない | 専任担当者の伴走支援により、採用工数を70%削減 |
| 費用のリスクを抑えたい | 初期費用0円から利用できる |
契約は基本的に3者間で締結し、業務委託から正社員へ切り替えることも可能です。
AI人材の採用に関するよくある質問

最後に、AI人材の採用に関するよくある質問を紹介します。
AI人材は正社員と業務委託のどちらで採用すべき?
長く中核を担ってほしい人材は正社員、検証や立ち上げなど、期間や業務範囲が決まっている場合は業務委託が向いています。
AI人材は希少なため、まず業務委託で関わってもらい、仕事を進めるなかでスキルや相性を確認したうえで、正社員化を相談する方法もあります。
生成AIエンジニアと機械学習エンジニアはどちらを採用すべき?
既存のLLMを業務に組み込みたい場合は生成AIエンジニア、自社データを使って予測モデルを開発し、本番運用まで行いたい場合は機械学習エンジニアが向いています。
やりたいことがまだ決まっていない場合は、まずAIコンサルタントと課題を整理する方法もあります。
AIに詳しくない人事でも採用を進められる?
AIに詳しくない人事でも採用は進められます。人事が要件定義の6つの観点を整理し、技術面の評価は現場や専門人材に任せる形が基本です。社内に評価できる人材がいない場合は、外部の専門人材に面接への同席を依頼する方法もあります。
AI人材は採用と育成のどちらがよい?
AI活用の立ち上げを急ぐ場合は採用、既存社員の業務知識を活かしたい場合は育成が向いています。専門人材を採用し、その人材に社内の育成も担ってもらう方法も有効です。
まとめ
AI人材の採用が難しい背景には、社内で求める人材像が整理されていないことがあります。採用を進める際は、まずAI人材を職種ごとに分け、役割や必要なスキルを整理しましょう。
そのうえで、採用の目的や入社後のミッションから要件を定め、職種に合った見極め方と採用チャネルを選ぶことが重要です。まずは、「自社にとってのAI人材とは誰か」を言葉にすることから始めるのがおすすめです。
SOKUDANでは、「どの職種を採るべきか」「どのようなスキルが必要か」が固まっていない段階から、採用要件の整理を相談できます。AI領域の即戦力人材と最短60分で出会えるため、まずは資料で概要を確認し、自社に合った採用の進め方を検討してみてください。












