公開日:2026.09.30

AI人材を採用できる会社の分かれ目とは?苦戦する会社の特徴と解決策

AI人材を採用できている会社が見つけている新たな選択肢

AI人材の採用では、「求人を出しても応募が集まらない」「応募は来ても求めるスキルと合わない」「選考中に他社へ決まってしまう」といった悩みがよく聞かれます。一方で、同じ市場でも着実にAI人材を確保している会社があります。

その差を生むのは、市場環境だけではなく採用の進め方です。特に大きなポイントとなるのが、「正社員採用だけに絞っていないか」という点です。

この記事では、AI人材の採用に苦戦する会社に共通する4つのパターンと、採用できている会社が実践する正社員と業務委託の使い分け方を解説します。

AI人材を採用できている会社と苦戦する会社の違い

AI人材を採用できている会社と苦戦する会社の違い

AI人材を採用できている会社と苦戦する会社の差は、「要件」「仕事像」「意思決定」「雇用形態」の4点に表れます。市場の厳しさだけでなく、採用の進め方によって差が生まれているケースも少なくありません。

まずは、4つの観点から両者の違いを確認しましょう。

観点苦戦している会社採用できている会社
要件「AI人材」と一括りで募集する必要な職種やスキルを特定している
仕事像任せる仕事を具体的に示せない業務内容と期待する役割を示せる
意思決定選考に時間がかかり、他社に先を越される意思決定者が明確で、早く判断できる
雇用形態正社員だけで採ろうとする役割に応じて正社員と業務委託を使い分ける

自社がどこに当てはまるかを確認すると、見直すべき点が見えてきます。ここからは、出発点となる職種の整理から順に解説します。

AI人材の職種は大きく5つに分かれる

AI人材の職種は大きく5つに分かれる

「AI人材が欲しい」という状態のままでは、募集要件は固まりません。AI人材は、大きくエンジニア系とビジネス系に分かれ、主に次の5職種に分類できます。

系統職種主な役割主なスキル
エンジニア系生成AIエンジニアLLMを使ったアプリ・機能の開発、RAGやプロンプトの設計Python・LLM API・RAG・LangChain
エンジニア系機械学習エンジニア予測・分類モデルの開発と本番運用Python・TensorFlow・PyTorch・機械学習の知識
エンジニア系データサイエンティストデータ分析や数理モデルを使った意思決定支援統計学・Python・R・課題設計
ビジネス系AIコンサルタントAI活用の戦略立案や業務への組み込み方の提案業務理解・AI活用の判断・ROI設計
ビジネス系AIプロダクトマネージャーAIを組み込んだプロダクトの企画・仕様設計プロダクト設計・AIの知識・PM経験

例えば、社内の問い合わせ対応を生成AIで効率化したいなら、生成AIエンジニアが候補です。一方、AIをどの業務に使うべきか決まっていない段階では、AIコンサルタントが適しています。

まずは、自社に必要なのがエンジニア系かビジネス系かを整理し、さらに職種まで絞り込むことが採用の第一歩です。

AI人材の採用に苦戦する会社が陥る4つのパターン

AI人材の採用に苦戦する会社が陥る4つのパターン

AI人材を採用できない原因は、市場環境だけでなく、自社の採用の進め方にあるケースも少なくありません。

ここでは、AI人材の採用に苦戦する会社が陥るそれぞれのパターンについて、どのような状態なのか、なぜAI領域では問題になりやすいのか、採用できている会社はどう対応しているのかを解説します。

「AI人材」と一括りにして要件が曖昧になっている

「AIに強い人を採用したい」という要件だけでは、候補者にも社内の関係者にも、求める人物像が伝わりません。

先述したように、AI領域は職種によって必要なスキルが大きく異なります。「AIに詳しい人」と広く募集すると、応募者の経歴にばらつきが出やすく、面接を重ねてもミスマッチにつながります。

採用できている会社は、先述した5職種のどれに当てはまるかを明確にしています。そのうえで、必要なスキルや実務経験を具体化してから募集を始めています。

入社後に任せる仕事を具体的に語れない

仕事の中身が見えないと、候補者の入社意欲は高まりにくく、より具体的な仕事内容を示す他社へ流れやすくなります。

AI人材は複数の企業から声がかかりやすいため、「入社後に何ができるか」「どんな課題に取り組めるか」を見比べています。「AI活用を進めてほしい」だけでは、他社との違いが伝わりません。

採用できている会社は、任せる業務と期待する役割を具体的に示しています。例えば、「社内の定型的な問い合わせに生成AIで一次回答する仕組みを、最初の3か月で構築する」といった形です。

取り組む課題や担当範囲まで伝えることで、候補者が入社後の働き方をイメージしやすくなります。

選考の意思決定が遅く、先に他社に決まる

優秀な候補者ほど複数社の選考を並行しているため、慎重に見極めている間に他社へ決まってしまうことがあります。

AI領域は、技術や事業環境の変化が速い分野です。採用が遅れるほどAI活用の着手も後ろ倒しになり、事業の遅れにつながりやすくなります。

採用できている会社は、あらかじめ意思決定者を明確にし、稟議で止まらない体制を整えています。選考の各段階で誰が判断するかを決めておけば、候補者を待たせず、スムーズに結論を出せます。

正社員でしか採用を考えていない

正社員採用だけに絞ると、出会えるのは主に転職活動中の人材に限られます。AI領域は比較的新しく、実務経験を持つ人材もまだ多くありません。限られた経験者を多くの企業が取り合うため、ほかの職種以上に「どこで人材と出会うか」が重要です。

採用できている会社は、正社員という枠にこだわらず、「その仕事を担える人」を探しています。4つのパターンの中でも、雇用形態を柔軟に考えられるかどうかが、採用の成否を大きく左右します。

AI人材を採用できている会社は業務委託も選択肢に入れている

AI人材を採用できている会社は業務委託も選択肢に入れている

AI人材の採用で大切なのは、雇用形態ではなく「その仕事を担える人」を確保することです。正社員に限定せず考えることで、業務委託も有力な選択肢になります。ここでは、AI人材の採用で業務委託を活用する3つのメリットを紹介します。

転職市場にいない即戦力のAI人材に出会える

業務委託で働くAI人材の中には、転職市場に出てこない人もいます。フリーランスとして個人で活動していたり、本業で実務経験を積みながら、副業で専門性を活かしていたりするケースもあるためです。

こうした人材には、正社員求人だけではアプローチできません。業務委託を選択肢に入れることで、転職市場では出会えない層まで候補を広げられます。

例えば、業務委託のマッチングサービスには、事業会社などで実務経験を積んだ人材が登録しているものもあります。経験者が限られるAI領域では、出会える人材の範囲を広げることが採用につながります。

採用に数か月かけずに業務に着手できる

正社員採用は、募集から入社まで数か月かかることがあります。退職交渉や引き継ぎまで含めると、実際に業務を始めるまでさらに時間が必要です。

一方、業務委託であれば、候補者が決まり次第、必要な業務に着手してもらいやすくなります。採用手続きや受け入れ準備の負担も、正社員と比べて抑えやすい点が特徴です。

AI領域では、PoC(本格導入の前に小さく試し、効果を確かめる取り組み)を早く始めること自体に価値があります。検証を早く進めることで、その結果をもとに本格導入の判断もしやすくなります。

必要な稼働量と期間だけ依頼できる

業務委託は、フルタイムを前提とせず、必要な期間と稼働量で依頼できます。例えば、週2〜3日や3か月限定といった形も可能です。

AI活用では、PoCや導入初期のように業務量が安定しない時期があります。立ち上げ時だけ専門人材に依頼し、運用が落ち着いたら稼働を減らすといった調整もしやすい点がメリットです。

正社員を1名採用するほどの業務量がない段階でも、必要な分だけ専門人材の力を借りられます。小さく始め、効果を見ながら体制を広げたい場合にも適した方法です。

AI人材を正社員と業務委託に振り分ける判断基準

AI人材を正社員と業務委託に振り分ける判断基準

AI人材は、すべて正社員で採用する必要はありません。コア業務は正社員、専門性の高い特定業務は業務委託と役割で分けることで、確保できる人材の幅が広がります。

正社員と業務委託の違いは以下の通りです。

観点正社員業務委託
向いている仕事コア業務・長期業務・機密性の高い領域特定業務・専門領域
採用スピード数か月かかることが多い数日で着手できる場合もある
出会える人材転職市場の人材フリーランスや副業人材にも出会える
コスト構造固定費・自社の賃金テーブル変動費・市場相場で調整
契約の見直し雇用条件の見直しに制約がある契約更新時に内容を見直しやすい
知見の蓄積社内に蓄積しやすい蓄積には工夫が必要

正社員と業務委託は、どちらが優れているかではなく、任せる役割によって向き不向きが異なります。ここからは、正社員と業務委託それぞれに向いている役割を整理します。

正社員で採用したいAI人材の役割

AI活用の方針を決め、社内に知見を蓄積していく中核の役割は、正社員が向いています。長期的に会社の方向性に関わり、社内のメンバーを巻き込みながら進める必要があるためです。

例えば、AIを組み込んだ自社プロダクトの責任者や、長期運用するデータ基盤の担当者が挙げられます。これらは事業理解や社内連携が成果を左右しやすく、同じ人が継続して担うほうが進めやすい役割です。

また、顧客情報など機密性の高いデータを継続的に扱う業務も、正社員のほうが管理しやすいでしょう。情報管理のルールを長期的に運用する役割にも向いています。

業務委託で依頼しやすいAI人材の役割

期間や成果物が明確な専門業務は、業務委託に向いています。「何を・いつまでに・どこまで仕上げるか」を決めやすいほど、外部人材にも依頼しやすくなります。

職種ごとの依頼例は、次の通りです。

  • 生成AIエンジニア:社内向けAIツールのPoC、RAGの構築
  • 機械学習エンジニア:既存モデルの精度改善
  • AIコンサルタント:AI導入に向けた業務設計

社内にAIの経験者がいない場合は、まず外部の専門人材と取り組みを進める方法もあります。実務を通じて必要な体制を見極め、その後、中核を担う正社員の採用要件を固める流れです。

業務委託で得た知見を社内に残す工夫

業務委託には、知見が社内に残りにくいという弱点があります。契約が終わると、設計の意図や運用のコツまで外部人材とともに失われる恐れがあるためです。

そのため、成果物だけでなく、設計の考え方や判断の経緯もドキュメントに残してもらうことが重要です。あわせて社内の担当者を決め、進め方を共有する体制を整えることで、知見を蓄積しやすくなります。

また、業務を通じてスキルや相性を確認したうえで、業務委託から正社員への切り替えを相談する方法もあります。知見を持つ人材に長く関わってもらう選択肢の1つです。

業務委託でAI人材を探すならSOKUDAN

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SOKUDAN(ソクダン)は、転職市場にはいないAI時代の即戦力の業務委託人材と、最短60分でマッチングできるサービスです。AI人材の採用について、要件整理から候補者選定まで支援しています。

AI人材の採用でつまずきやすい点SOKUDANの対応
必要な職種や要件が決まっていないAIの専門知識がない段階から、担当者が採用要件の整理を支援
任せる業務を具体化できないやりたいことをもとに、必要な職種やスキルを提案
選考に時間がかかる最短60分で候補者とマッチングし、最短翌週から稼働可能
正社員だけでは人材が見つからない実務経験5年以上が約6割。LLMアプリ開発エンジニア、MLエンジニア、MLOpsエンジニア、AIコンサルタント、AIプロダクトマネージャー、データサイエンティストなどが登録
候補者の見極めが難しいAIと人による二重スクリーニングを行い、約5名を比較提案
採用にかける工数が足りない専任担当が伴走し、採用工数を70%削減
複数の職種が必要複数職種による専属AIプロチームの組成にも対応
費用や契約に不安がある初期費用0円から利用可能。基本的に3者間契約で、正社員化にも対応

SOKUDANは、必要な職種や採用要件が固まっていない段階から相談できます。実現したいことを伝えることで、担当者と一緒に必要な人材やスキルを整理しながら採用を進められます。

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AI人材の採用に関するよくある質問

AI人材の採用に関するよくある質問

最後に、AI人材の採用に関するよくある質問に回答します。

AI人材の採用はなぜ難しい?

AI人材の採用が難しいのは、専門性の高い即戦力を多くの企業が求めていることに加え、必要な職種を特定しないまま募集しているケースが多いためです。

AI人材を採用する際は、市場環境だけでなく、「要件」「仕事像」「意思決定」「雇用形態」の4点を見直すことで、採用の可能性を高められます。

AI人材は正社員と業務委託のどちらで採用すべき?

AI人材を正社員と業務委託のどちらで採用するかは、任せる役割で判断しましょう。

  • 正社員:長期的に社内へ知見を蓄積したい中核業務
  • 業務委託:期間や成果物が明確な専門業務

両方を組み合わせることで、確保できる人材の幅を広げられます。

業務委託のAI人材にはどんな仕事を任せられる?

業務委託のAI人材には、生成AIツールのPoC、RAGの構築、モデルの精度改善、AI導入の業務設計など、期間や成果物を明確にしやすい仕事が向いています。依頼する範囲とゴールをあらかじめ決めておくと、進めやすくなります。

AI人材は採用と育成のどちらを優先すべき?

AI領域では、短期で成果が必要な専門業務は外部人材に任せ、社内に残したい知見は育成で補う方法が現実的です。育成には時間がかかるため、その間の業務を業務委託で補う使い方もできます。

AIの専門知識がない会社でもAI人材を採用できる?

AIの専門知識がない会社でも、AI人材は採用できます。まずは、AIで解決したい業務を整理し、そこから必要な職種を逆算しましょう。社内だけで整理するのが難しい場合は、採用要件の整理から支援してくれるサービスを活用する方法もあります。

業務委託のAI人材を正社員にすることはできる?

本人の意向と契約条件が合えば、業務委託から正社員への切り替えも可能です。業務を通じてスキルや相性を確認したうえで、正社員化を相談する流れが一般的です。マッチングサービスを利用している場合は、切り替え時の条件を事前に確認しておきましょう。

まとめ

AI人材の採用に苦戦する会社には、「要件が曖昧」「仕事像を示せない」「意思決定が遅い」「正社員だけで採用しようとする」という4つの共通点があります。

AI人材を確保するには、市場環境だけでなく、採用の進め方を見直すことが重要です。役割に応じて正社員と業務委託を使い分けることで、出会える人材の幅を広げられます。

業務委託でAI人材を探すなら、SOKUDANを活用する方法もあります。AIの専門知識がない段階から採用要件の整理を支援し、最短60分で転職市場にはいない即戦力人材とマッチングできます。

自社の採用方法を見直したい企業は、9項目の自己診断チェックリストをまとめた資料も活用してください。

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やまもとひかる

この記事を書いた人

やまもとひかる

フリーランス・コンテンツディレクター

フリーランスとして活動し、主にSEOコンテンツのディレクションを行っています。大学時代からSEOライティングやメディア運営に携わり、大学卒業後からフリーランスとして活動。現在は、SOKUDAN Magazineをはじめ、IT系やアウトドア系など、さまざまなメディアのコンテンツ制作に取り組んでいます。

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